とつぜん、発作的に、シン・ゴジラが見たくなり、
半年ぶりに劇場で映画を観てきました……
ゴジラ、別に好きなわけでも思い入れがあるわけでもないのに、
過去を振り返ると、ハリウッド版ゴジラも観に行ってたのねワタシ。
気づかぬうちにこういう怪獣ものにノスタルジーを感じるというか
DNAに組み込まれてる年代なのか……
映画館にも似たような年代の方が多かった。
単純に、意外に、面白かった。
ゴジラ映画というより、
ゴジラという題材を借りて、
想定外の災害に瀕したとき、
日本の政府というものはどう機能できるのか、ということを
思いっきり皮肉って揶揄って作った映画でした。
なかなかよくできた映画だという前評判を聞いてたけど、そのへんは期待どおり。
未曾有の危機でありながら、お役所的な発言ばかりでイマイチ緊迫感のない政治家たちの有様、
自衛隊に攻撃命令を出すときの、指揮系統のまどろっこしいこと、まるで伝言ゲームのように、いくつもの部署を経由してようやく現場のパイロットに伝わる。
この辺のイライラ感が監督の意図なんでしょうね。現実にそんな事態になったら、そうなるだろうな~という感じ……まるで自虐です
ハリウッドのディザスター映画には必ずといっていいほどヒーローが登場するけど、
このシン・ゴジラには、これといってヒーローは登場せず。
登場人物たちの描き方は、善人と悪人の線引きもあいまいなんだけど、
実際はそんなもんだよね~と、逆にわざとらしくなくリアリティがあったりして。
アメリカ育ちのエリート役石原さとみだって、最初は、なんだ?こいつ、と思ったけど、
結局は米本国から退去命令が出たのに、あえてお祖母ちゃんの国日本にとどまった。
そうそう、
肝心のゴジラですが、
すごかったですよ。
アメリカ版GODZILLA
よりずっとカッコよかった。
だけど、このゴジラ、何と戦うわけでもなく
ただ東京都内を歩くだけなんですよね。
それだけで甚大な被害をもたらすわけなんだけど。
最後、凍結させられちゃったけど、あのあとどうなるんだろう?
続編の可能性を残した終わり方なのかな。
日本には自衛隊というものしかなくて、その攻撃力は限られている。
結局、米軍に頼るしかないってのが現実……ところが、ぎりぎりのところでそれをくつがえし、
新幹線攻撃やら人電車爆弾、コンクリートミキサー車(?)攻撃やら、
とっても日本っぽくて良かったわあ。面白かった!
数年前、21世紀少年でしたっけ?あれを見てから
日本のディザスター物は無理!と思ってたんだけど、
ちょっとセンスのいいものを見せてもらったな~って気がした映画でした!