ウェイワード・パインズ 終わりましたね~。
くわしいあらすじは書きませんが、 ネタバレ感想ありです。
まず一言。
なんだ~この終わり方は~
ピルチャーのビョーキ度がマックスになって町の電源を落としてしまった前話ラスト。
最終話にふさわしく、ついにアビーの群れが町になだれ込み、
完全に某ウォーキング・デッド状態。
そりゃ、こういうパニックムービー展開、嫌いじゃないですよ。
グレムリン×LOTRのゴラムみたいなアビー軍団、
もうちょっと見てたかったぐらい(笑)
なんとか地下に逃げ延びた住民たちは、
秘密の地下通路を通じて山の頂上の管理施設に逃げこむ。
ところが、最後の一団が乗ったエレベーターが途中で止まり、
アビーがシャフトの下から昇ってくる。
シャフトの天井からベンやテレサ、他の住民たちを逃がすと、
イーサンは爆弾をしかけ、起爆装置を握ってアビーを待つ。
なんだ~、そういう展開か~
イーサンがヒーロー的最期を遂げたのはまだいいんだけど、
納得いかないのは、ベンが目覚めたあとの展開。
じつにシャマランっぽいというか、映画っぽいというか、
皮肉な結末ですね。
このストーリーがいいか悪いかは別にして、
ひどく後味が悪かったのは確か。
だって、命を犠牲にしてみんなを救ったイーサンが
反逆者の烙印を押され、
ピルチャーの銅像が立てられ英雄視されてる。
ピルチャーに洗脳されてたパムが
最後はとてもまともな人になって、
管理施設のスタッフのなかにも、洗脳から覚めて
パムに付く者たちが出てきたり、
その辺の展開はすごく好きだったんだけど、
そういうのがすべてチャラにされてしまったようなラスト。
勧善懲悪に慣れてる視聴者には、
とくに受け入れがたいラストだったんじゃないでしょうか。
ところで……このドラマの原作は三部作なのですが、
1巻飛ばして2巻だけ並行して読んでたんですよ。
ドラマでいうところの、2000年後だった!というのがわかってからの話です。
原作のネタバレ大いに含むので、読む予定のある方はスルーしてください。
シャマラン版ドラマは、原作のアイデア、設定、登場人物をそのまま使った
別物といっていいと思います。
この二作目の主眼のストーリーには
ピルチャーの娘アリッサの殺人というミステリがあります。
ピルチャーの娘自体、ドラマにはないですもんね。
ピルチャーは、ドラマよりさらに異常者で、
自分の構想についてこないという妻を殺し、
娘を強制的に眠らせ、2000年後に連れてきてしまう。
そして、理想郷ウェイワードパインズで自分の思い通りにならない娘を
結局、拷問して殺してしまうのです。
それを町の造反者グループがやったとし、イーサンに捜査させる。
正義感の強いイーサンのキャラクターはドラマと同じ。
あと、大きく違うのが、ファースト・ジェネレーションという子供たちのくだりが無いこと。
それと、パムのキャラかな。
パムはピルチャーの妹ではなく、過去の世界でピルチャーが拾った若く美しい娼婦。
ドラマと違って、最後までピルチャーに忠実で、イーサンの天敵。
ドラマではあまり扱われていないシークレットサービスの上司アダム・ハスラーですが、
原作では、アビーのはびこる壁の外を調査する特別任務をまかされ、
3年以上、アビーを交わして外の世界で生き延びている。
そして、二巻の最後で大きなオチだったのが、
このハスラーとテレサが不倫してたって事実
ドラマではヒーローで終わったイーサンでしたが、
機能停止で眠ってるあいだ、
奥さんと上司がデキてたのよ。
わたしゃ、こっちの展開のほうが面白いかも
それはともかく、
2巻目の最後がドラマの9話目で重なります。
イーサンが住民たちの前で事実はこうだと演説し、
キレたピルチャーが高圧壁の電源を落とすんですね。
全3巻はアメリカでは出版されてるものの、
日本ではまだ3巻目が翻訳されてない。
なんか、このドラマの最終回一話に、3巻目をいっきにつめこんだ様相ですが、
原作はもっといろいろあるんだと思います。
結局、あれだけイーサンやケイトたちが頑張ったにもかかわらず
第一世代の若者たちが、また同じ町を作ってしまった最終回。
シーズン2があるのかどうか知らないけど、
もうこれ以上は話が膨らまない気がする。
ともあれ、全10話、ハラハラドキドキさせてくれたことに感謝。
シャマランさん、楽しかったです。
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ウェイワード・パインズ視聴終了~原作との比較
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