ずいぶん前にHuluで見て、なかなか面白いな~とは思いつつ、
他に観るものが増えたのと、主役の女優さんが地味だったのとで、
3話ほどで投げ出してたこのドラマ。
すっかり内容忘れてたのであらためて初めから視聴。
なんだなんだ、やっぱり面白いじゃないですか。
地味だと思ってた女優さんも、だんだんキレイに魅力的に見えてきて……
ネタバレありません。
BBCのアメリカ支局とカナダのケーブルテレビの合作というドラマ、
低予算にも関わらず、カナダを皮切りに世界各国で放送され、
制作側も予想しなかったほどの大ヒットを飛ばしたそうです。
出だしだけ簡単に説明すると、
ヒロインは28歳のサラ。
7歳の娘のシングルマザーで、貧乏のどん底で犯罪ギリギリの生活を送っている。
お金がないから娘を養母に預けざるを得ない生活。
付き合っているヤクの売人の男からコカインを盗んで逃げ、
夜の駅でホームに立っていると、
バッグを置いて靴をそろえ、自殺しようとしてる女の人に遭遇。
声をかけようとしたら、その人が自分と全く同じ顔をしてる。
サラが唖然としてる間に女性は自殺。
あたりが騒然とするなか、サラはとっさに女性のバッグを盗んで逃げる。
瓜二つの女性になりきって預金とかおろしてしまおうと、
お金欲しさの衝動からやってしまったことだけど、
これをきっかけにサラの人生を根底からくつがえす事実があきらかになり――
公式サイトでも明らかにされてるからネタバレにはならないと思いますが、
これはクローンという禁断の技術で生み出された女性たちにまつわるサスペンス。
クローンといえば「カイルXY」を思い出します。
あれも、カイルたちを造りだした科学者たちの陰謀がテーマでしたよね。
でも、このオーファン・ブラック何がすごいって、
主役のサラを始め7役も8役も1人で演じちゃってるタチアナ・マズラニーという若手の女優さん。
国籍も育った環境も違う女性を演じ分けた演技力はすごいの一言。
メイクや髪型はもちろん、喋り方、笑い方、姿勢、歩き方まで1人1人ちがう。
見てるほうは、別々の女優さんが演じてるような錯覚さえおぼえてきます。
同じ女優が演じてるのに、この人は好きとか、こいつは憎たらしいとか、この人は笑えるとか
まったく不思議な感覚です。
個人的には、サラが自殺したベスという刑事のふりをして
お金を手に入れようとしてる冒頭の数話はイライラして、
ストーリーにあまり入り込めなかったんだけど、
陰謀が徐々に見えてきた4話あたりから急速に面白くなりました。
共演者の中では、サラの義弟役のゲイのフェリックスがとっても良かった。
終始一貫してサラとキラの味方。そしてクローンたちの味方なんだよね。
ベスの恋人でモニター役のポールはイケメンだけど、究極の日和見男で
つねに誰の味方なんや!?というキャラ。
だけど、彼が出てくると画面が締まります。
S2ではSUITSのマイク役パトリック・J・アダムスがゲストでちらり出演してました。
シーズン2まで見終え、設定に多少のツッコミどころはあったものの、
一定のハラハラドキドキ感を保ったまま見ることができたし、
最近、いっき見の醍醐味に飢えてたので、このドラマは拾いものでした。
シーズン3は本国で4月から始まります。
ちょっとまた話が別の方向にむかおうとしてるけど、
この手のSFサスペンスは、あまり長くなると収拾がつかなくなる恐れが。
見てるほうが納得のできる形できちんと終結してほしいです。
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